「うちは、兄弟仲がいいから相続でもめることはないと思うから大丈夫!」と思っている、あなた、弊所に来るご相談は最初はそうだったという方ばかりです!
兄弟が仲が良くても、兄弟の配偶者や配偶者の親族の介入で関係性が崩れていった、兄弟の考え方が変わった、いざ分配の話になると思ってもなかった気持ちがわかったなどの事情で、相続時には関係性が悪化してしまったというケースを当職は多々見ております。
弊所は、産経新聞でも相続の問題に強い弁護士として紹介され、相続事件の対応に定評のある事務所として、特に兄弟間の争いで問題となることが多い不動産についてのトラブルについて今回は見ていきたいお思います。
相続のご相談の際には以下のような不動産に関するご相談をいただくことが多いです。
「親が亡くなり、不動産を兄弟で相続することになったけれど、現金化できずに困っている」
「遺産分割の話し合いがまとまらず、時間だけが過ぎている」
「相続税の支払い期限が迫っているのに、不動産の扱いが決まらない」
相続では、不動産が相続財産の大きな割合を占めるケースが多く見られます。しかし、現金のように簡単に分けることはできず、兄弟間で意見が食い違い、協議が難航することも少なくありません。問題を放置してしまうと、納税の期限を守れず延滞税や加算税が発生する可能性や、共有状態が長期化して不動産の価値が下がるリスクもあります。
この記事では、相続時に不動産を兄弟で分ける方法や注意点をわかりやすく解説し、特に共有名義のメリット・デメリットにも触れながら適切に対応するためのポイントを紹介します。
相続時に起こりやすい不動産の問題について
1 不動産が分けにくい理由
不動産は「現物」であり、現金のように簡単に分けることができません。たとえば、土地や建物をそのまま兄弟で分筆して分けることが可能な場合もありますが、形状や法的制限によって難しいケースも多いです。
居住用の住居の場合には当事者の「気持ち」も介在することになり、単なる「お金」の問題ではなくなってしまいます。
また、兄弟全員で共有する形にすると、名義変更や将来の売却・管理において、必ず全員の同意が必要になります。
ただでさえ、足並みがそろわない可能性があり、ましてや、兄弟が持ち分を譲渡する、再度相続するなど共有持ち分の権利者に変更が生じれば不動産の管理や処分についてはより難しくなります。
このように、共有は一見公平に見えても、長期的には問題を生じやすい方法です。
2 典型的なトラブル事例
- 相続税の申告や支払いのために現金が必要だが、不動産しかなく換価できない
- 一部の相続人が「住み続けたい」と主張し、売却に同意しない
- 不動産の価値の認識に差があり、公平に分けられず揉める
- 登記や手続きを放置し、相続人の一部が亡くなって権利関係が複雑化
こうした問題は「時間が経つほど解決が難しくなる」傾向にあります。
3-1. おススメの事前準備
遺産相続で不動産を扱う際は、以下の準備を行うことで後のトラブルを防ぐことが可能です。
- 遺言書の作成 親が生前に遺言書を作成しておくことで、兄弟間の争いを大幅に減らすことができます。
- 財産の把握 不動産の評価額や相続税の見積もりを事前に確認しておくことが重要です。
- 専門家への相談 弁護士や税理士に依頼し、相続財産の価値や分割方法について事前に検討しておくと安心です。
3-2. 分割保有(共有)のメリットとデメリット
共有のメリット
- 相続時にすぐに売却せず、不動産を維持できる
- 兄弟全員が権利を持ち、当面は公平に扱える
- 相続税の支払いまでの時間を稼げる可能性がある
共有のデメリット
- 名義人が多いほど、売却や利用の合意が難しくなる
- 持分割合によっては公平さを巡りトラブルが発生する
- 不動産の登記や名義変更に費用と時間がかかる
- 誰か一人が勝手に利用・売却できないため、換価処分が難しい(持ち分権の譲渡では価値が著しく下がる)
つまり「共有」は一時的な解決方法にはなりますが、長期的には問題を生じることもあり、相続人の家族間での関係悪化につながる可能性もあります。
1-3. 兄弟間で揉めてしまった場合の解決策
もし兄弟間で話し合いがまとまらない場合、以下の手続きが考えられます。
- **換価分割(売却して現金化)**不動産鑑定士など正式な鑑定を行い、不動産を売却し、その代金を相続人で分ける方法。公平性が高く、納税資金の確保にも役立ちます。
- 代償分割ある相続人が不動産を取得し、他の相続人に代償金を支払う方法。公平な価値配分を行うには適切な評価が必要です。
- 家庭裁判所の調停・審判協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てることが可能です。
1-4. なぜ弁護士に事前に相談しておくことが大切なのか
相続に関する不動産の扱いは、法律・税金・不動産の評価といった多くの専門知識が必要です。
弁護士に相談することで:
- 遺産分割協議を公平に進められる
- 納税や申告の期限に間に合わせることができる
- 無駄な費用や時間をかけずに解決できる
- 後々のトラブルを予防できる
相続は「自分たちだけで何とかしよう」と考えると難しくなるケースが多いため、専門家への早めの相談が得策です。
まとめ・相談のご案内
相続時の不動産の取り扱いは、兄弟間の協議や公平性の確保が求められる非常に難しい問題です。
売却、代償分割、換価、共有などさまざまな方法がありますが、最も重要なのは「家族全員の同意」と「専門家のサポート」です。
一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
当事務所では、相続に関する不動産の問題について、無料相談を行っています。遺産相続で「どう分けるか」「誰に所有させるか」「税金はどう支払うか」といった悩みを、法律の専門家が丁寧に解説・サポートいたします。
👉 詳しくは事務所HPをご覧ください:青山北町法律事務所
Q1. 相続した不動産を売却する場合、どんな手続きが必要ですか?
売却にはまず遺産分割協議を行い、全員の合意を得る必要があります。その後、相続登記によって不動産の名義を相続人に変更し、売却の手続きに進みます。協議がまとまらない場合は、家庭裁判所での調停を経て換価分割を行うこともあります。売却に伴い譲渡所得税などの税金が発生する点にも注意が必要です。
Q2. 兄弟で相続した不動産を共有のままにしておいても大丈夫ですか?
一時的に共有とすることは可能ですが、長期的にはトラブルが生じやすいです。売却や賃貸などの活用には全員の同意が必要で、誰かが反対すると手続きが進みません。時間が経つほど相続人が増えて権利関係が複雑化し、最終的には不動産の価値が下がる可能性もあります。将来を見据えて、換価分割や代償分割を検討する方が得策です。
Q3. 兄弟間で不動産相続のトラブルを防ぐ方法はありますか?
- 最も効果的なのは、親が生前に遺言書を作成しておくことです。遺産の分け方を明確にしておくことで、兄弟間の意見の対立を防ぐことができます。また、相続が発生した後は、早めに専門家へ相談し、適切な分割方法を検討することが大切です。
Q4. 遺産分割協議がまとまらない場合はどうすればよいですか?
- 兄弟間での話し合いが難航した場合、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます。調停でも合意できない場合は、裁判所が審判で分割方法を決定します。時間や費用がかかるため、できるだけ早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。
Q5. 相続にかかる費用や税金はどのくらい発生しますか?
- 主に以下の費用が考えられます。
- 相続税(基礎控除を超える場合)
- 登記にかかる登録免許税や司法書士報酬
- 不動産の売却に伴う仲介手数料や譲渡所得税
- 専門家への依頼費用
どの費用がどの程度かかるかはケースごとに異なるため、事前の試算が重要です。
